見られたくない日記やノートの捨て方。15年間書き続けたけど捨てて後悔なし

日記の捨て方

気がつけば幼い頃からずっとノートに何かを書いているタイプの子どもでした。本格的に日記を書き始めたのは中学生の頃。不定期ではありますが、モヤモヤしたことも嬉しかったことも全て1冊のノートにまとめていました。

そんな習慣は大人になっても変わらず、日記ノートの総数は気がつけば10冊以上に。時々読み返しては、懐かしさに浸ったり「昔に比べたら成長できてる」なんて過去を振り返っては自分を鼓舞していたりしたのです。

私にとって日記やノートは、生きてきた人生そのもので、捨てるなんて考えられないほど大切な存在でした。そんな考え方が変わったのは、今から数ヶ月前。ある日ふと「ああ、もう日記を捨ててもいいかな」と思えたのです。

目次

日記を捨てようと思った理由

日記を捨てようと思った理由

日記を捨てようと思った1番のきっかけは、結婚に伴う引越しです。お察しの通り、夫に日記を見られたくなかったからです。

ちなみに現在の夫とは、付き合って間もない頃から同棲していました。一時は小さなワンルームで二人暮らしていたこともあります。当時はとにかく収納少ない部屋に住んでいたので、10代から描き続けてきた日記ノートは、同居人である夫(当時は彼氏)に見られないよう、旅行用のトランクに鍵を付け、厳重に保管していました。

日記を捨てた理由 |1.夫に見られたくなかったから

鍵付きのトランクに保管していれば、見られる心配はほとんどないはずなのですが、生粋のズボラな性分のせいで、トランクの鍵をなくしたり、日記をしまい忘れたりすることはしょっちゅうでした。

「今日は〇〇に行った」とか、「仕事でミスしたけど明日は頑張ろう」とか、単なる日々の記録なら見られても何の問題もなかったはずなんです。でも、私が長年書いてきた日記は日記なようで日記じゃなかった。感情の掃き溜め、ストレスの吐口、それから野心、日記を書きながら聞いていた音楽の歌詞などなど。人には絶対言えないような、感情の全部が15年分。自分でも驚くほど赤裸々に、それはもうびっしりと綴られていたからです。

日記を捨てた理由 | 2.読み返すと過去に固執してしまうから

交際2年目を迎える頃、当時は恋人だった夫と別れることになりました。このままダラダラと同棲を続けていても、なんとなく結婚には結びつかないような気がしたからです。そこで一度同棲を解消し、実家に戻ることに。ワンルームで同棲していた頃は、日記を読まれるのが嫌でほとんど日記を書いていなかったのですが、実家に戻ったことで、またつらつらと日記を書く習慣が戻ってきました。

でも、ある頃を境に、だんだんと書いた日記を読み返すことが億劫になってしまったのです。理由はよくわからないのですが、なんとなく「前に進めていない感」というか、停滞感があったのだと思います。楽しかった頃のことを思い出してエモーショナルな気持ちになったり、辛かった頃のことを思い出して「あの時よりはマシだ」と思ったりすることに、だんだんと意義を見出せなくなっていました。

なんとなく自分の中で「過去の日記を捨てたらスッキリするのかもしれない」という思いが芽生え始めてきたのもこの頃です。

日記を捨てた理由 | 3.過去の記録がトラブルの原因になるかもしれないから

日記を捨てようと思った1番の理由です。夫と復縁し、結婚することになった時、もしもふとしたタイミングで夫が日記を見てしまったら、嬉しい気持ちになるだろうか? そう考えた時に、多分それはないだろうと判断したからです。学生時代の黒歴史のような恋愛の悩み、夫と別れている間に考えたことを見られたら……いらぬ誤解を呼んでしまうのは目に見えています。自分を鼓舞したり、慰めたりするために書いていた日記が、トラブルの原因になるくらいなら、いっそ「実家にいるうちに、捨ててしまおう!」と思い立ったのです。

後悔しないために、日記を捨てる前にやったこと

日記を捨てる前にやったこと

とはいえ、15年間書き続けてきた日記は苦楽を共にしてきた相棒のような存在です。ミニマリズムを知って以降、色々な物を捨ててきましたが、この日記ノートだけはかなり苦戦しました。本やコスメであれば書い直しも可能です。しかし、過去に自分が綴った日記となると、捨てた後に取り戻すことは100%不可能です。

そこで、日記を捨てる前に次のような儀式(?)をやってみました。

日記を捨てる前にやったこと| 1. 過去の日記をまとめて読み返す

「思い出の品は見返すと感傷に浸ってしまうから、即捨てるべし!」なんて考えもあるようですが、私個人としてはやっていてよかったことの一つです。読み返すことで、自分の人生を棚卸できるし、小さいことで悩んでる自分を俯瞰して見ることができます。私の場合は10冊以上あったので、さらっと読み返しておきました。読み返すことで「これまでの自分お疲れ!」と、なんだか清々しい気持ちになれたような気もします。

日記を捨てる前にやったこと| 2.必要なページは写真を撮って残す

残しておきたい記録は、写真を撮っておくと良いかもしれません。忘れたくない気持ち、ときどき思い出したくなるような素敵な思い出まで捨てる必要はないと思います。私の場合は、見ると元気になれるページを5ページほどiPhoneで撮影しデータで残すことにしました。前向きな内容であれば、万が一誰かに見られてもそこまで恥ずかしくないので、カメラロールに「日記」というフォルダを作っていつでも読み返せるようにしています。撮影した日記を人に見られたくない場合は、写真アプリで非表示のアルバムを作ったり、メモアプリを使ってパスワードがないと写真が見れないようにしたりするのも良いかもしれません。

日記を捨てる前にやったこと| 3.読み返した日記にコメントを書く

ちょっと変わっているかもしれませんが、こちらもやってよかったことの一つです。過去に自分が書いた日記の一部分に、「その夢は叶ってるよ〜」とか「その問題は意外と早く解決した」とか、一言コメントを書いていくんです。すると不思議。過去の自分と未来の自分の交換日記が完成します(笑)

たとえば、過去の自分が「受験勉強が辛い。ちゃんと大学生になれるのか……」と書いているとします。そこに現在の自分の目線で「無事合格しているので、心配なく。いい4年間でした。頑張ってくれてありがとう」と書いていきます。気持ちの問題かもしれませんが、たったこれだけで過去の自分が報われたような、なんだか気持ちがスーッと晴れやかになったような気がします。過去の自分、成仏。そして、ありがとう!

人に見られたくない日記の安全な捨て方とは?

日記の捨て方

ここまでくると完全に「もう日記を捨てても大丈夫そうだな」という気持ちが芽生えてきました。とはいえ、今回捨てるのは「人に見られたくない日記」です。いくら実家で捨てるとはいえ、両親に日記を見られるのは困ります。そこで、人に見られたくない日記の安全な捨て方を色々と調べてみることにしました。

日記の捨て方|1. 墨汁やサインペンで塗りつぶして捨てる

墨汁や黒いサインペンを使って塗りつぶしてから捨てる方法です。日記の冊数が少ない場合や、見られたくないページが少ない場合には有効な方法だと思います。中には「日記ごと墨汁に浸しました」なんて強者も。「一瞬、それもアリかな?」と思ったのですが、実家でやると怒られそうなので今回は見送りました(笑)

日記の捨て方|2.シュレッターで粉々にして捨てる

シュレッターやハサミを使って日記を読めなくする方法です。家に業務用のシュレッターがある方は良いかもしれません。個人情報が書かれている場合や、家族に見られたくない場合はこの方法が1番だと思います。私の場合は冊数が多すぎる&シュレッターが家になかったので「これだけは絶対に見られたくない!」というページだけを破ってから、ハサミで粉々にしました。

日記の捨て方|3.ガムテープで日記をぐるぐる巻きにして捨てる

ガムテープを日記でぐるぐる巻にしてしまう方法です。私のように10冊以上日記がある方には、この捨て方がおすすめです。ハサミで粉々にしたページ以外は、この方法で処分しました。とはいえ、ゴミ袋の中にガムテープでぐるぐる巻にされた物体があるとかなり目立ちます。あまり考えたくはないのですが、家族が好奇心でこじ開けたり、悪意を持った人にゴミを漁られてしまう可能性もゼロではありません。そこで紙袋に入れて捨てたり、他のゴミと混ぜたりしながらできるだけ存在感を消すようにしました。

日記の捨て方|4. 燃えるゴミに少しずつ出して捨てる

少量ずつであれば、日記を燃えるゴミと一緒に捨てることも可能です。ハサミで粉々にしたページと合わせて、毎週2冊ずつ処分していきました。廃品回収に出せばリサイクルされるので、環境への負担は減りますが、日記の形がそのまま残る分、人に見られる可能性は高くなってしまいます。

日記の捨て方|5. お寺や神社でお焚き上げをする

少し変わった方法ですが、お寺や神社で日記を供養してくれるサービスもあるようです。お焚き上げには「お品を感謝の気持ちとともに天に還(かえ)す」という意味が込められているようです。

具体的な流れは、次の3つです。

・神社やお寺に日記を持ち込む
・お経を挙げてもらう(お焚き上げ)
・焼却する

少し調べると、レターパックなどを活用して郵送でお焚き上げを行なってくれるサービスもありました。神社やお寺が処分してくれるので、安心感がありますが、できるだけお金をかけずに処分したかったので、今回は利用しませんでした。ちなみに、家の庭など個人で日記を焼いて処分することは、法律によって禁止されているようです。

過去の日記を捨てて感じた変化・メリット

日記を捨てたら、過去の自分の頑張りや思いまで消えてしまうんじゃないかと思っていた頃もありました。でも、いざ捨ててみると案外平気でした。ズーンと重いオーラを放っていた日記を手放せたことで、心まで軽くなったような気がします。何より過去の日記を夫に見られる心配がないので、ふとした瞬間に慌てたり「日記をちゃんとしまったかな?」と心配したりする時間がなくなりました。

書き物をするのは相変わらず好きなので、気が向いたらまた日記を始めるかもしれません。でも、日記の書き方や内容はちょっぴり変化をつけたいと思っています。

日記を捨てたメリット|1.家族や友人との会話が増えた

日記を捨てられなかった頃は、自分の本音は人に見せてはいけないと思っていました。「こんなことを言ったら嫌われる」とか「自分の中で処理しなきゃいけない」と思い込んでいたんです。でも、日記を捨てたことで、何かが吹っ切れたというか。不思議と、隠し事をする必要はないと思えたんですよね。辛いことやしんどいこと、なんでと思ったことは、日記に書かいて残さなくてもいい。家族や友人に話して、その場で消化すればいいやと思えるようになりました。結果として、夫や友人と話す時間も以前に比べて増えたような気がします。

日記を捨てたメリット|2.過去の自分を認められた

過去の日記には本当にいろいろなことが書いてありました。高校生になって初めて付き合った人とのこと、デートをした場所、失恋してグシャグシャになって泣いたこと。サッと読み返しているだけでも、当時の記憶が鮮明に蘇ってくるのを感じました。当たり前だけれど、10代には10代の頃の悩みがあって、20代には20代の、30代には30代の悩みがあるのだと思います。今の自分があるのは、良くも悪くも過去の自分の選択の積み重ねで、それをこのタイミングで再認識できたことで、不思議と「これからも生きていけそうな自信」が湧いてきたような気がします。結果的に捨てることになってしまいましたが、日記を書いていたことには大きな意味があったと感じています。

日記を捨てるタイミングは人それぞれ。自分に合った捨て方を|まとめ

日記を捨てるタイミングは人それぞれだと思います。私のように結婚を機に捨てるかもしれないし、人生の終盤になって捨てようと思うかもしれない。はたまたずっと残していて、若い頃に書いた日記を自分の子どもや孫が読むかもしれない。それはそれで意味のあることなのだと思います。だから私自身「日記は早めに捨てるべきだ」とは思っていません。

ただ、日記を読み返したときに気分が暗くなったら、日記を捨てたり、日記を再スタートさせるタイミングは近いかもしれません。

余談ですが、日記を捨ててから物忘れが激しくなりました(笑)下手すれば、1ヶ月前のことも、昨日の晩御飯に何を食べたのかもあやふやです。だけど、「覚えておく必要がないから忘れるんだ」と思って前向きに捉えています。その代わりと言ってはなんですが、最近家計簿をつけ始めたので、「買った物」「言った場所」などお金を使った出来事にプラスして、「どんな気持ちでお金を使ったのか」「その日の感想」など書けたら面白そうだなと妄想しています。お金の使い方の癖が見つかって、節約に繋がればいいなと思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。



よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

夫婦二人暮らし・アラサーライター。元汚部屋住人から物を減らしミニマリストへ。日々物欲と戦いながら「片付けられる女」を目指し中。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次
閉じる